再会。
ちょうど10年前。
19歳からハタチ、まさに二十代に突入しようというとき、イギリスの片田舎で住み込みで3人の男の子のベビーシッターをしていたことがある。
結局半年くらいの間、妻に先立たれたシングルファザーと13歳、10歳、7歳の息子、計4人と共に暮らした。
いま振り返ってみれば、なぜそんな事態になったのやら、なんの因果があったのやら、よくわからん。
結果、日本贔屓のイギリス人がほんの数名増えた(に過ぎない)。
その後もちらほらメールのやり取りなどはしていたものの、ここ1年ほどは音沙汰なし。
イギリスにももう一回会いにいきたいものだ・・・と思いつつも、いつの間にやら10年が経ち…。
ここ数ヶ月、ふと彼らのことを思い出し、メールを送ろうとしては先延ばしにしていたのだが、果報は寝て待て? 海の向こうから久々のメールが届く。
なんと当時13歳だった長男が日本へやってくるらしい。
思春期の最中にやってきた意味不明の日本人をあからさまに警戒し、なかなかなついてくれなかった長男。
私の帰国後に日本語どころか、自分でそばを打ったりなんぞし始めてた、あの長男が!
なんと、彼女を連れて日本へやってくるらしい!!
あまりに嬉しいメールにしばらく息するの忘れてたよ。
当時はそれなりに真剣だったのだろうけれど、いま考えてみればよくわからんまま蒔いていた種。
蒔いておけば、案外、花が咲いてみたりするのかもしれん。