「カラフト伯父さん」


トム・プロジェクトプロデュース「カラフト伯父さん」


作・演出 鄭義信


出演 岡田義徳冨樫真ベンガル



吉祥寺シアターこけら落とし公演。演出の鄭は以前に新聞の夕刊でエッセイ書いていたので知っていたくらいで、作品を見たのは実はこれが初。


学生券でとったチケットは、席が一番前。吉祥寺シアターは内装が黒のかなりかっこいい劇場に仕上がっているのであるが、小劇場サイズのお芝居をやるにはちょうどいいサイズ。


一番前で生で見るのは初の岡田君。最近では、クドカンの木更津キャッツのイメージが色濃かったんであるが、いい役者なんだなーと改めて思う。


父と息子。家族の再生のお話なんであるが、なるほど鄭さんていうのはこういう作品を作る人なのかとお手前拝見てな感じで観劇したのであった。


さて最近の芝居のセンスは、携帯の電源切りやがれ、ってなことをいかに客に伝えるかに的確に出ている様に思うのだが、この人は、十年前のヒットメドレーをやっているラジオを開演前から劇場に流しておき(広瀬香美の「ロマンスの神様」とか松田聖子の「大切なあなた」とか懐かしのメドレー)、芝居の開始直前にラジオのMCが「彼と芝居見に行って〜携帯の電源消して下さいって言われてる側から彼の携帯がなっちゃって〜なんとその時の着メロが、DA・YO・NEだったの〜」てなエピソードを語り、「んじゃあ、○○ちゃんのリクエスト、DA・YO・NE。電源は切らないとね」ってなかんじでダヨネ〜ダヨネ〜と曲が流れ始めそのまま芝居が始まるというなかなかニクイ演出。


芝居自体も不可なく面白かったです、ハイ。


吉祥寺シアター。チャリで行ける距離にこんなかっこいい空間が出来たことがもう嬉しくてならない。皆さん、吉祥寺シアターにご注目。今後の活躍に期待あれ♪